2009年01月15日

スンサーミー 2

スンサーミー
すんさーみー
suNsaamii


一、今年毛作いや あん美らさゆかてぃ (スンサーミー スンサーミー)倉に積ん余ち真積んさびら
くとぅしむじゅくいや 'あんちゅらさゆかてぃ くらにちん'あまちまじんさびら
kutushi mujukui ya 'aNchurasa yukati kura ni chiN 'amachi majiN sabira
今年農作物はあのように見事に稔り 蔵に積み余らせ(たものは)積み上げておきましょう
語句・むじゅくい 「農作、農業」(琉)。『混効験集』には「もづくり」とあるらしい。 ・ゆかてぃ <ゆかゆん 「繁茂する、(作物が)よくみのる」(琉) 



二、銀臼作てぃ 黄金軸立てぃてぃ たみししりましゅる 雪ぬ真米
なんじゃ 'うしちゅくてぃ くがにじくたてぃてぃ たみしりましゅる ゆちぬまぐみ
naNja 'ushi chukuti kugani jiku tatiti tamishi shiri mashuru yuchi nu magumi
銀の臼を作り 黄金の軸を立てて 試しに摺り増していく雪の(ような)真米
語句・なんじゃ 銀。 ・うし 臼。 ・じく 臼をひく道具のことであろう。  



三、幾年が経たら 常盤なる松ぬ 岩を抱ち松ぬ 茂てい美らさ
'いくとぅしがふぃたら とぅちわなるまちぬ 'いわをだちまちぬ むていじゅらさ
'ikutushi ga hwitara tuchiwa naru machi nu 'iwawo daci machi nu mutei jurasa
幾年が経ったら常緑の松が巖(岩石)抱く松の(ように)茂りが美しいことよ
語句・とぅちわ 常盤(ときわ)。永遠。松が常緑であることから「永遠の栄」の意味で用いられることがある。大和口からの転用。常緑と訳す。 ・いわお 巖(いわお)。「岩を」と書いてある場合が多い。これもおそらく大和口からの転用。 ・むてい <むてーい <むてーゆん 太る。茂る。繁栄する。

前回は、伝統芸能でも用いられる「スンサーミ」で、今回は民謡として歌われる場合が多いもの。

歌詞は、一番、二番は稲しり節を参照。
三番は揚作田節を参照。

二葉から出ていくとしがへたら いわをだち松のもたへ清らさ 
ふたふぁから'んじてぃ'いくとぅしがふぃたら 'いわをだちまちぬむていぢゅらさ
hutahwa kara 'Njiti 'ikutushi ga hwitara 'iwawo dachimachi nu muteijurasa
○双葉から出て何年が経ったら巌(岩石)抱く松の茂りの美しいことよ

このように、他の歌でも用いられる琉歌が多い。
ほとんどが農作に関する歌詞である。

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Posted by たる一 at 09:11│Comments(1)さ行
この記事へのコメント
初めまして。
スンサーミ―も舞踊と民謡2種類あるとは知らなかった・・・
でも、そんな曲多いですよね。
ところでですが、園田青年会のスンサーミ―はこの2つのどちらにもあたらないような気がするのですが、あれはまた別物なんですかね?
Posted by よんなー at 2015年05月16日 16:16
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