2011年04月12日
挽物口説
挽物口説
ふぃちむんくどぅち
hwichi muN kuduchi
〇挽物口説
語句・ふぃちむん 「挽物。ろくろがんなで作ったもの。木の皿・椀・盆など」【沖辞】。「挽物」(ひきもの)とは古来からある工芸技術の一つで、ろくろを横にしたようなものに木を取り付け、回転させながらカンナなどで削り日用品から工芸品まで作る。「ひちむん」ともいう。
男A 我んどぅ挽物細工やしが 田場天願かい行ちゅる事やしが前引ちぬ居らん事 行ちやならん 隣ぬ津覇添うてぃ行ちゅん 津覇よ 津覇よ
わんどぅふぃちむんぜーくやしが たーばてぃんがんかいいちゅるぐとぅやしが めーふぃちぬうらんぐとぅ いちやならん とぅないぬちーふぁーそーてぃいちゅん ちーふぁーよちーふぁーよ
waN du hwichimuNzeeku yashiga taaba tiNgan kai 'ichuru gutu yashiga meehwichi nu uraNgutu 'ichi ya naraN tunai nu chiihwaa sooti 'ichuN chiihwaa yo chiihwaa yo
〇私こそは挽物師であるが 田場天願に行くのだが (荷物の)前を引く者が居ないので行くことができない 隣の津覇を連れて行く 津覇よ 津覇よ
語句・ふぃちむんぜーく 挽物師。・たーばてぃんがん 田場、天願。地名は隣同士の二つの地名を繋げていうことが多い。中頭、具志川間切にあった。
男B 誰やみせーびーが
たーやみせーびーが
taa ya mi seebiiga
〇どなたでございますか?
男A 我んどぅやっさみ津覇 津覇よ くぬ間御頑丈んあっちゅたみ
わんどぅやっさみちーふぁー ちーふぁーよ くぬえだがんじゅーんあっちゅたみ
waN du yassami chiihwaa chiihwaa yoo kunu yeda gaNjuN 'acchutami
〇私だよ 津覇 津覇よ このところ元気にしていたか?
男B うーうんじゅん御頑丈んあっちみせーびてぃい
うーうんじゅんうがんじゅーんあっちみせーびてぃい
'uu 'uNjuN 'ugaNjuN 'acchimiseebitii
〇はい 貴方もお元気でいらっしゃいましたか?
語句・うーはい。 目上のものへの返事。
男A 田場天願かい行ちゅる事やしが 前引ちぬ居らん事汝や行かに
たーばてぃんがんかい'いちゅるくとぅやしが めーふぃちぬうらんくとぅやーやいかに
taaba tiNgaN kai 'ichuru kutu yashiga meehwichi nu uraN kutu yaa ya 'ikani
〇田場天願に行くのだが 前引きが居ないのでお前行かないか?
男B 我んや腰ぬ病でぃ行ちゅうさびらん事 別から頼みんそうち そうてぃめんそうれ
わんやくしぬやでぃいちゅーさびらんくとぅ びちからたぬみんそーち そーてぃめんそーれ
waN ya kushi nu yadi 'ichusabiraN kutu bichi kara tanumiNsoochi sooree
〇私は腰を痛めていくことができないので別から頼んでください(その人を)連れて行ってください
男A 彼方やよう津覇 津覇よ 地頭代ぬ御祝儀食ぇーやてぃ牛豚殺すんど
あまやよーちーふぁー ちーふぁーよ じとぅでーぬぐすーじぐぇーやてぃ うしうゎーくるすんど
'ama ya yoo chiihwaa chiihwaa yoo jitudee nu gusuuji gwee yati 'ushi 'waa kurusuN doo
〇あそこはよ 津覇よ 津覇よ 地頭代のお祝い料理で牛豚を殺すんだよ
語句・ぐぇー <くぇー<くぇーむん 御馳走。
男B あんせーな道具取てぃ来わ添うてぃめんそーり
あぬ坂何んでぃ云ゆる坂だやびるが
あんせーなーどーぐとぅてぃくーわ そーてぃめんそーり あぬふぃらぬーんでぃいゆるふぃらだやびるが
'ansee naa doogu tuti kuuwa sooti meNsoori 'anu hwira nuu Ndi 'iyuru hwira dayabiru ga
〇そうなんですか 道具を取って来たら連れていってください あの坂はなんという坂でございますか?
語句・わ <「ば」の弱まった形。・・たら。
男A ありやよー津覇 津覇よ 荻道大城ぬ坂んでぃ云んど
ありやよーちーふぁー ちーふぁーよ うんじょーうふぐしくんでぃいゆんどー
'ari ya yoo chiihwaa chiihwaa yo wuNjoo 'uhugushiku nu hwira Ndi 'iyuN doo
〇あれはよ 津覇 津覇よ 荻道大城の坂というんだよ
語句・うんじょー 荻道。中城にある地名。下に歌碑の写真がある。
男B あんしん高さる坂んあやびかや 彼方居てぃ鳴ちゅる牛ぇー何牛だやびるが
あんしんたかさるたかさるふぃらんあやびかや あまうてぃなちゅるうしぇーぬーうしだやびるが
'anshiN takasaru hwiraN 'ayabika yaa 'ama uti nachuru 'ushee nuu 'ushi dayabiru ga
〇あのように高い坂もあるのでしょうか? あそこで鳴いている牛はなんという牛でございますか?
語句・うしぇー 牛は。<うし+や。
男A ありやよー津覇 津覇よ 地頭代ぬ御祝儀喰ぇーやてぃ殺する牛てぃんど
ありやよーちーふぁー ちーふぁーよ じとぅでーぬぐすーじくぇーやてぃくるするうしてぃんどー
'ari ya yoo chiihwaa chiihwaa yoo jitudee nu gusuuji kwee yati kurusuru 'ushi tiN doo
〇あれはね津覇 津覇よ 地頭代のお祝い料理で殺す牛なのだよ
語句・じとぅでー 「地頭(zituu)のかわりに、その地頭の采邑すなわち間切(maziri)を統治する者。中央集権後、地頭は首里に住み、地方の平民の有力者がかわってその間切を統治することになりzitudeeと呼ばれた」【沖辞】。
男B あんしぇーな 我達までぃん御馳走さびいさや 病むる腰までぃん 治ゆるぐとぅさ
鍋なくーさびら 挽物さびら
あんしぇーなー わったーまでぃんくゎっちーさびいさや やむるくしまでぃん のーゆるぐとぅさ なーびなくーさびら ふぃちむんさびら
'anshee naa watta madiN kwacchii sabiisa yaa yamuru kushi madiN nooyuru gutu sa naabinakuusabira hwichimuNsabira
〇そうですか!私たちまでも御馳走されるのですか 腰痛までも治るようですね 「鍋修理しましょうか~ 挽物しましょうか」
語句・くゎっちー 御馳走。「『活計』に対応する語か」【沖辞】。・なーびなくー 鍋修理。「なーびぬくー」とも云う。「鍋釜の修理。鍋釜の穴のあいたものをふさぐこと。いかけ。いかけ屋。鍋の(naabinu)いかけ(kuu)の意」【沖辞】。
女 いぇーたり主ぬ前 何んでぃ云みせーが
えーたり すぬめー ぬーんでぃいみせーが
'ee tari su nu mee nuu Ndi 'imisee ga
〇もし!あなた方 なんとおっしゃいましたか
語句・えーたり 目上のものへの女性の呼びかけ語。「もし」
男A 鍋なくー挽物すんでぃち 歩っちゅしが
なーびなくーふぃちむんすんでぃち あっちゅしが
naabinakuu hwichimuN suNdichi 'acchushi ga
〇鍋修理、挽物するといって歩いているのだが
女 我たーにんあいびー事 気張てぃ呉みそーれ くぬ鍋鹿児島下いぬ
一枚二合三枚中だに 穴ぎとんでぃ くぬ前ぬ鍋なくーがん あん云みせーたん
わったーにんあいびーくとぅ ちばてぃくぃみそーれ くぬなーべーかぐしまくだいぬ いちめーにんごーさんめー なかだに ふぎとんでぃ くぬめーぬなーびなくーがん あんいみせーたん
wattaa niN 'aibii kutu chibati kwimisoore kunu naabee kagushima kudai nu 'ichimee niNgoo saNmee nakadani kunu mee nu naabinakuu gaN 'aN 'imiseetaN
〇私の家にもあるので頑張ってください この鍋は鹿児島から来たもので一枚ニ合三枚の中にしっかり穴があいているんだと この前の鍋修理がそういっておりました
語句・ふぎとんでぃ 穴があいていると。<ふぎゆん ふぎいん。穴があく。+んでぃ と。
女 商ーとぅユウベーとぅたんかまんか 鍋なくー主ぬ前んうちばいみそり
挽物主ぬ前んちばいみそり 我んやくま居とーてぃ囃子さびら
あちねーとぅゆーべーとぅたんかーまんかー なーびなくーすぬめーん うちばいみそり ふぃちむんすぬめーんちばいみそり わんやくまうとーてぃふぇーしさびら
'achinee tu yuubee tu taNkaamaNkaa naabinakuu sunumeeN 'uchibaimisori hwichimuN sunumeeN chibaimisori waN ya kuma utooti hweeshi sabira
〇商売と妾(遊び)は向かい合わせ 鍋修理のお方頑張ってください 挽物のお方頑張ってください 私はここで囃子をしましょう
語句・たんかーまんかー 「相対するさま。向かい合うさま」。ここでは「仕事がうまくいけば遊びもできますよ」くらいの意味か。
【唐船ドーイ】
(略)
滑稽歌。
音源では「沖縄民謡大全集」(マルフクレコード)、「登川誠仁 / 知名定男」が手元にある。
沖縄民謡大全集では、多嘉良朝成、多嘉良カナ子の二人で。
「登川誠仁 / 知名定男」では登川誠仁さんが男Aを、男Bを知名定男さんが、そして吉田康子さんが女を演じている。そしてこちらのほうが少し話しが長く、一部が面白く変えてある。
「ひちむんくどぅち」「しちむんくどぅち」と読んだものもある。
中城城跡から少し下った所、この歌で「荻道大城ぬ坂」と呼ばれた場所に歌碑がある。
(2014年に撮影)
YouTubeに登川誠仁さんが歌った「挽物口説」がある。(相方の津覇役は仲宗根創さん)
【このブログが本になりました!】
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ふぃちむんくどぅち
hwichi muN kuduchi
〇挽物口説
語句・ふぃちむん 「挽物。ろくろがんなで作ったもの。木の皿・椀・盆など」【沖辞】。「挽物」(ひきもの)とは古来からある工芸技術の一つで、ろくろを横にしたようなものに木を取り付け、回転させながらカンナなどで削り日用品から工芸品まで作る。「ひちむん」ともいう。
男A 我んどぅ挽物細工やしが 田場天願かい行ちゅる事やしが前引ちぬ居らん事 行ちやならん 隣ぬ津覇添うてぃ行ちゅん 津覇よ 津覇よ
わんどぅふぃちむんぜーくやしが たーばてぃんがんかいいちゅるぐとぅやしが めーふぃちぬうらんぐとぅ いちやならん とぅないぬちーふぁーそーてぃいちゅん ちーふぁーよちーふぁーよ
waN du hwichimuNzeeku yashiga taaba tiNgan kai 'ichuru gutu yashiga meehwichi nu uraNgutu 'ichi ya naraN tunai nu chiihwaa sooti 'ichuN chiihwaa yo chiihwaa yo
〇私こそは挽物師であるが 田場天願に行くのだが (荷物の)前を引く者が居ないので行くことができない 隣の津覇を連れて行く 津覇よ 津覇よ
語句・ふぃちむんぜーく 挽物師。・たーばてぃんがん 田場、天願。地名は隣同士の二つの地名を繋げていうことが多い。中頭、具志川間切にあった。
男B 誰やみせーびーが
たーやみせーびーが
taa ya mi seebiiga
〇どなたでございますか?
男A 我んどぅやっさみ津覇 津覇よ くぬ間御頑丈んあっちゅたみ
わんどぅやっさみちーふぁー ちーふぁーよ くぬえだがんじゅーんあっちゅたみ
waN du yassami chiihwaa chiihwaa yoo kunu yeda gaNjuN 'acchutami
〇私だよ 津覇 津覇よ このところ元気にしていたか?
男B うーうんじゅん御頑丈んあっちみせーびてぃい
うーうんじゅんうがんじゅーんあっちみせーびてぃい
'uu 'uNjuN 'ugaNjuN 'acchimiseebitii
〇はい 貴方もお元気でいらっしゃいましたか?
語句・うーはい。 目上のものへの返事。
男A 田場天願かい行ちゅる事やしが 前引ちぬ居らん事汝や行かに
たーばてぃんがんかい'いちゅるくとぅやしが めーふぃちぬうらんくとぅやーやいかに
taaba tiNgaN kai 'ichuru kutu yashiga meehwichi nu uraN kutu yaa ya 'ikani
〇田場天願に行くのだが 前引きが居ないのでお前行かないか?
男B 我んや腰ぬ病でぃ行ちゅうさびらん事 別から頼みんそうち そうてぃめんそうれ
わんやくしぬやでぃいちゅーさびらんくとぅ びちからたぬみんそーち そーてぃめんそーれ
waN ya kushi nu yadi 'ichusabiraN kutu bichi kara tanumiNsoochi sooree
〇私は腰を痛めていくことができないので別から頼んでください(その人を)連れて行ってください
男A 彼方やよう津覇 津覇よ 地頭代ぬ御祝儀食ぇーやてぃ牛豚殺すんど
あまやよーちーふぁー ちーふぁーよ じとぅでーぬぐすーじぐぇーやてぃ うしうゎーくるすんど
'ama ya yoo chiihwaa chiihwaa yoo jitudee nu gusuuji gwee yati 'ushi 'waa kurusuN doo
〇あそこはよ 津覇よ 津覇よ 地頭代のお祝い料理で牛豚を殺すんだよ
語句・ぐぇー <くぇー<くぇーむん 御馳走。
男B あんせーな道具取てぃ来わ添うてぃめんそーり
あぬ坂何んでぃ云ゆる坂だやびるが
あんせーなーどーぐとぅてぃくーわ そーてぃめんそーり あぬふぃらぬーんでぃいゆるふぃらだやびるが
'ansee naa doogu tuti kuuwa sooti meNsoori 'anu hwira nuu Ndi 'iyuru hwira dayabiru ga
〇そうなんですか 道具を取って来たら連れていってください あの坂はなんという坂でございますか?
語句・わ <「ば」の弱まった形。・・たら。
男A ありやよー津覇 津覇よ 荻道大城ぬ坂んでぃ云んど
ありやよーちーふぁー ちーふぁーよ うんじょーうふぐしくんでぃいゆんどー
'ari ya yoo chiihwaa chiihwaa yo wuNjoo 'uhugushiku nu hwira Ndi 'iyuN doo
〇あれはよ 津覇 津覇よ 荻道大城の坂というんだよ
語句・うんじょー 荻道。中城にある地名。下に歌碑の写真がある。
男B あんしん高さる坂んあやびかや 彼方居てぃ鳴ちゅる牛ぇー何牛だやびるが
あんしんたかさるたかさるふぃらんあやびかや あまうてぃなちゅるうしぇーぬーうしだやびるが
'anshiN takasaru hwiraN 'ayabika yaa 'ama uti nachuru 'ushee nuu 'ushi dayabiru ga
〇あのように高い坂もあるのでしょうか? あそこで鳴いている牛はなんという牛でございますか?
語句・うしぇー 牛は。<うし+や。
男A ありやよー津覇 津覇よ 地頭代ぬ御祝儀喰ぇーやてぃ殺する牛てぃんど
ありやよーちーふぁー ちーふぁーよ じとぅでーぬぐすーじくぇーやてぃくるするうしてぃんどー
'ari ya yoo chiihwaa chiihwaa yoo jitudee nu gusuuji kwee yati kurusuru 'ushi tiN doo
〇あれはね津覇 津覇よ 地頭代のお祝い料理で殺す牛なのだよ
語句・じとぅでー 「地頭(zituu)のかわりに、その地頭の采邑すなわち間切(maziri)を統治する者。中央集権後、地頭は首里に住み、地方の平民の有力者がかわってその間切を統治することになりzitudeeと呼ばれた」【沖辞】。
男B あんしぇーな 我達までぃん御馳走さびいさや 病むる腰までぃん 治ゆるぐとぅさ
鍋なくーさびら 挽物さびら
あんしぇーなー わったーまでぃんくゎっちーさびいさや やむるくしまでぃん のーゆるぐとぅさ なーびなくーさびら ふぃちむんさびら
'anshee naa watta madiN kwacchii sabiisa yaa yamuru kushi madiN nooyuru gutu sa naabinakuusabira hwichimuNsabira
〇そうですか!私たちまでも御馳走されるのですか 腰痛までも治るようですね 「鍋修理しましょうか~ 挽物しましょうか」
語句・くゎっちー 御馳走。「『活計』に対応する語か」【沖辞】。・なーびなくー 鍋修理。「なーびぬくー」とも云う。「鍋釜の修理。鍋釜の穴のあいたものをふさぐこと。いかけ。いかけ屋。鍋の(naabinu)いかけ(kuu)の意」【沖辞】。
女 いぇーたり主ぬ前 何んでぃ云みせーが
えーたり すぬめー ぬーんでぃいみせーが
'ee tari su nu mee nuu Ndi 'imisee ga
〇もし!あなた方 なんとおっしゃいましたか
語句・えーたり 目上のものへの女性の呼びかけ語。「もし」
男A 鍋なくー挽物すんでぃち 歩っちゅしが
なーびなくーふぃちむんすんでぃち あっちゅしが
naabinakuu hwichimuN suNdichi 'acchushi ga
〇鍋修理、挽物するといって歩いているのだが
女 我たーにんあいびー事 気張てぃ呉みそーれ くぬ鍋鹿児島下いぬ
一枚二合三枚中だに 穴ぎとんでぃ くぬ前ぬ鍋なくーがん あん云みせーたん
わったーにんあいびーくとぅ ちばてぃくぃみそーれ くぬなーべーかぐしまくだいぬ いちめーにんごーさんめー なかだに ふぎとんでぃ くぬめーぬなーびなくーがん あんいみせーたん
wattaa niN 'aibii kutu chibati kwimisoore kunu naabee kagushima kudai nu 'ichimee niNgoo saNmee nakadani kunu mee nu naabinakuu gaN 'aN 'imiseetaN
〇私の家にもあるので頑張ってください この鍋は鹿児島から来たもので一枚ニ合三枚の中にしっかり穴があいているんだと この前の鍋修理がそういっておりました
語句・ふぎとんでぃ 穴があいていると。<ふぎゆん ふぎいん。穴があく。+んでぃ と。
女 商ーとぅユウベーとぅたんかまんか 鍋なくー主ぬ前んうちばいみそり
挽物主ぬ前んちばいみそり 我んやくま居とーてぃ囃子さびら
あちねーとぅゆーべーとぅたんかーまんかー なーびなくーすぬめーん うちばいみそり ふぃちむんすぬめーんちばいみそり わんやくまうとーてぃふぇーしさびら
'achinee tu yuubee tu taNkaamaNkaa naabinakuu sunumeeN 'uchibaimisori hwichimuN sunumeeN chibaimisori waN ya kuma utooti hweeshi sabira
〇商売と妾(遊び)は向かい合わせ 鍋修理のお方頑張ってください 挽物のお方頑張ってください 私はここで囃子をしましょう
語句・たんかーまんかー 「相対するさま。向かい合うさま」。ここでは「仕事がうまくいけば遊びもできますよ」くらいの意味か。
【唐船ドーイ】
(略)
滑稽歌。
音源では「沖縄民謡大全集」(マルフクレコード)、「登川誠仁 / 知名定男」が手元にある。
沖縄民謡大全集では、多嘉良朝成、多嘉良カナ子の二人で。
「登川誠仁 / 知名定男」では登川誠仁さんが男Aを、男Bを知名定男さんが、そして吉田康子さんが女を演じている。そしてこちらのほうが少し話しが長く、一部が面白く変えてある。
「ひちむんくどぅち」「しちむんくどぅち」と読んだものもある。
中城城跡から少し下った所、この歌で「荻道大城ぬ坂」と呼ばれた場所に歌碑がある。
(2014年に撮影)
YouTubeに登川誠仁さんが歌った「挽物口説」がある。(相方の津覇役は仲宗根創さん)
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