2006年07月28日
お母さん
お母さん
一、他所やでかしさみ 赤さ花持ちゃい ふくい顔しちょて 母ぬうすば
ゆすやでぃかしさみ'あかさはなむちやい ふくいかうしちょてぃ ふぁふぁぬ'うすば
yusu ya dikashisami 'akasa hana muchiyai fukui kau sichooti hwahwa nu 'usuba
○他所はうまくやっている 赤い花を持って 嬉しい顔して母のお側に
二、母の御情や忘て忘らりみ 母の日のくりば思いまさて
ふぁふぁぬ'うなさきやわしてぃわしらりみ ふぁふぁぬふぃぬくりば'うむいまさてぃ
hwahwa nu 'unasaki ya washiti washirarimi fwafwa nu fwii nu kuriba 'umui masati
○母の御情けは忘れても忘れられないか?(忘れられない)母の日が来ると思いが強くなる
三、我身や母居らん 白さ花持ちゃい母の御恩ちじにかみら
わみやふぁふぁ'うらん しるさはなむちやい ふぁふぁぬぐいん ちじにかみら
wami ya hwahwa 'uraN shirusa hana muchiyai hwahwa nu guiN chiji ni kamira
○私は母はいない 白い花を持って母のご恩を頭の上に乗せよう(=感謝しよう)
四、真白咲く花に我が心くみて活ちてうさぎらばふくいみそり
まじらさくはなにわがくくるくみてぃ'いちてぃ'うさぎらばふくいみそり
mashirasaku hana ni waga kukuru kumiti 'ichiti 'usagiraba hukui misoori
○真っ白に咲く花に私の心を込めて 活けてさしあげますのでお喜びください
一、他所やでかしさみ 赤さ花持ちゃい ふくい顔しちょて 母ぬうすば
ゆすやでぃかしさみ'あかさはなむちやい ふくいかうしちょてぃ ふぁふぁぬ'うすば
yusu ya dikashisami 'akasa hana muchiyai fukui kau sichooti hwahwa nu 'usuba
○他所はうまくやっている 赤い花を持って 嬉しい顔して母のお側に
二、母の御情や忘て忘らりみ 母の日のくりば思いまさて
ふぁふぁぬ'うなさきやわしてぃわしらりみ ふぁふぁぬふぃぬくりば'うむいまさてぃ
hwahwa nu 'unasaki ya washiti washirarimi fwafwa nu fwii nu kuriba 'umui masati
○母の御情けは忘れても忘れられないか?(忘れられない)母の日が来ると思いが強くなる
三、我身や母居らん 白さ花持ちゃい母の御恩ちじにかみら
わみやふぁふぁ'うらん しるさはなむちやい ふぁふぁぬぐいん ちじにかみら
wami ya hwahwa 'uraN shirusa hana muchiyai hwahwa nu guiN chiji ni kamira
○私は母はいない 白い花を持って母のご恩を頭の上に乗せよう(=感謝しよう)
四、真白咲く花に我が心くみて活ちてうさぎらばふくいみそり
まじらさくはなにわがくくるくみてぃ'いちてぃ'うさぎらばふくいみそり
mashirasaku hana ni waga kukuru kumiti 'ichiti 'usagiraba hukui misoori
○真っ白に咲く花に私の心を込めて 活けてさしあげますのでお喜びください
解説
(語句)
お母さん
題名だけがヤマトグチ。
一、
・でぃかし 成功する うまくいく
・さみ ・・である。
「ゆすやでぃかしさみ」直訳では「よそはうまくやっている」だが、「よそはいいよなあ」「よそが羨ましい」くらいの意味にとるのが自然。
・むちやい 持って
<むちゅん(持つ)+やい(・・して)
・ふくい 嬉しい
・かう 顔
・ふぁふぁ 母
二
・わしてー 忘れては
<わしてぃ(<わしゆん 忘れる)+や
・わしらりみ 忘れられるか?
「いや、忘れられない」という強い意味を強調するための疑問
・くりば くると(必ず)
動詞ちゅーん(来る)の己然形に「ば」がついて「来るといつも」となる。
三
・ちじ 頭の上 頭頂
・かみら 乗せよう
<かみゆん(動)の「志向形」
ちじにかみら 頭の上に乗せる、といっても物理的な意味ではなく、精神的に深い感謝の気持ちを持つということ。
四
・いちてぃ 活けて
・うさぎらば 差し上げますので
(コメント)
作詞 山内ヨシ
作曲 又吉政秀
私のネット友小(どぅしぐわ)のMAGIさんの師匠の作曲された歌。
とてもいい曲だと以前聞かせていただいた。
今回、事前にMAGIさんに見てもらったが、「直訳だと歌の意味が気持ちよく伝わらない」とご指摘を受けた。
たしかに、一番は「他所はうまくやっている」では気持ちを表してはいないだろう。「他所のお母さんは生きていて、お母さんのお側に嬉しい顔をして居られる。うらやましい」という意味に解釈できる。
三番も「母のご恩に深く感謝したい」という趣旨だろう。
(語句)
お母さん
題名だけがヤマトグチ。
一、
・でぃかし 成功する うまくいく
・さみ ・・である。
「ゆすやでぃかしさみ」直訳では「よそはうまくやっている」だが、「よそはいいよなあ」「よそが羨ましい」くらいの意味にとるのが自然。
・むちやい 持って
<むちゅん(持つ)+やい(・・して)
・ふくい 嬉しい
・かう 顔
・ふぁふぁ 母
二
・わしてー 忘れては
<わしてぃ(<わしゆん 忘れる)+や
・わしらりみ 忘れられるか?
「いや、忘れられない」という強い意味を強調するための疑問
・くりば くると(必ず)
動詞ちゅーん(来る)の己然形に「ば」がついて「来るといつも」となる。
三
・ちじ 頭の上 頭頂
・かみら 乗せよう
<かみゆん(動)の「志向形」
ちじにかみら 頭の上に乗せる、といっても物理的な意味ではなく、精神的に深い感謝の気持ちを持つということ。
四
・いちてぃ 活けて
・うさぎらば 差し上げますので
(コメント)
作詞 山内ヨシ
作曲 又吉政秀
私のネット友小(どぅしぐわ)のMAGIさんの師匠の作曲された歌。
とてもいい曲だと以前聞かせていただいた。
今回、事前にMAGIさんに見てもらったが、「直訳だと歌の意味が気持ちよく伝わらない」とご指摘を受けた。
たしかに、一番は「他所はうまくやっている」では気持ちを表してはいないだろう。「他所のお母さんは生きていて、お母さんのお側に嬉しい顔をして居られる。うらやましい」という意味に解釈できる。
三番も「母のご恩に深く感謝したい」という趣旨だろう。
Posted by たる一 at 00:58│Comments(3)
│あ行
この記事へのコメント
たるーさん わった~~しんし~~の唄を訳してくれて
ありがとう!
沖縄の民謡はいくつかに取れる訳の仕方が
あるさ~~って、しんし~~たちに聞いても
そう答えます。
民謡をやるのなら、直訳ではなくといつも
思っていますよっ
ありがとう!
沖縄の民謡はいくつかに取れる訳の仕方が
あるさ~~って、しんし~~たちに聞いても
そう答えます。
民謡をやるのなら、直訳ではなくといつも
思っていますよっ
Posted by MAGI at 2006年07月28日 11:18
この唄を、母の日コンサートで「なだぐるぐる」しながら
唄っていた、しんし~~を思いだして、この唄を聞く度に
ワタシも感情移入してしまいます。
唄っていた、しんし~~を思いだして、この唄を聞く度に
ワタシも感情移入してしまいます。
Posted by MAGI at 2006年07月28日 11:20
MAGIさん
お母さんへの素直で深い感謝の気持ちがこめられていますね。
民謡をするには、歌の意味を知る必要があります。
沖縄の言葉が、直感的にわかる方ならいいのですが、私達ヤマトンチュなどは、歌の意味を知る前に、個々の言葉の意味を辞書によってしらべなくてななりません。
そういう作業をせずに、「こんな意味かも」と先入観で「意訳」をしてしまう場合が多く、それが歌の意味とは正反対だったりもします。
よくCDでの歌の解説は、意訳なのですが、間違っている場合が目立ちます。
そういうことを避けるために、まず直訳しているのです。
しかし、直訳でとどまると、その歌の味がある部分などを損なってしまったり、逆に違う印象を与えたりします。
そこで、今後直訳で終わらずに、私の意訳も付け加えるようにしたいと思っています。
お母さんへの素直で深い感謝の気持ちがこめられていますね。
民謡をするには、歌の意味を知る必要があります。
沖縄の言葉が、直感的にわかる方ならいいのですが、私達ヤマトンチュなどは、歌の意味を知る前に、個々の言葉の意味を辞書によってしらべなくてななりません。
そういう作業をせずに、「こんな意味かも」と先入観で「意訳」をしてしまう場合が多く、それが歌の意味とは正反対だったりもします。
よくCDでの歌の解説は、意訳なのですが、間違っている場合が目立ちます。
そういうことを避けるために、まず直訳しているのです。
しかし、直訳でとどまると、その歌の味がある部分などを損なってしまったり、逆に違う印象を与えたりします。
そこで、今後直訳で終わらずに、私の意訳も付け加えるようにしたいと思っています。
Posted by せきひろし(たるー) at 2006年07月29日 10:19
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