2006年01月09日
花の風車
花の風車
はなぬかじまやー
hana nu kajimayaa
○花の風車
語句・かじまやー 風車。 風(かじkaji)に舞うもの(もーゆんmoojuN→mooyaa)、つまり「かじもーやー」kajimooyaaが変化して「かじまやー」kajimayaaになったという説がある。
1、花の風車や(すり)風連りて廻る
はなぬかじまやー(すり)かじちりてぃみぐる
hana nu kajimayaa ya (suri)kaji chiriti miguru
○花の風車は 風を連れてまわる
語句・ちりてぃ 連れて。同伴して。首里語では「つぃりてぃthiriti」。<ちりゆん chiriyuN。・みぐる 回る。<みぐゆん miguyuN。「U+2460めぐる。回る。回転する・周囲を回る・角を曲がる・方々を回るなど。U+2461立ち寄る。ちょっと寄る」【沖辞】
(はやし)チントゥンテントゥン マンチンタン ウネタリスヌメー ウミカキレー
ちんとぅんてんとぅんまんちんたん 'うねたりすぬめー'うみかきれー
chiNtUN teNtuN maNchiNtaN 'une tari su nu mee 'umikakiree
○チントゥンテントゥン(三線の擬音)マンチンタン(不明)おや、もし、だんな様 ご覧くださいな
語句・まんちんたん おそらく取り分けて意味のない語呂合わせだろう。・うねたり <うね 「ほら。それ。指示する場合に発する」【沖辞】。+たり。「もし。taiと同様にtaiよりさらに目上に女が用いる敬語。」【沖辞】。
(以下ハヤシ略)
2、我んや友連れて なまどぅ廻る
わんやどぅしちりてぃなまどぅみぐる
waN ya dushi chiriti nama du miguru
○私は友達を連れていま廻る
3、風車や取れば風連りて廻る
かじまやーやとぅりばかじちりてぃみぐる
kajimayaa ya turiba kaji chiriti miguru
○風車は取れば風を連れて回る
4、友とめて連りて遊びぶしゃぬ
どぅしとぅめてぃちりてぃ'あしびぶしゃん
dushi tumeti chiriti 'ashibi bushaN
○友だち探して 一緒に遊びたい
語句・とぅめてぃ <とぅめーゆん。「求める。捜し求める。」【沖辞】。
5、押し風も涼しゃ 風車と共に
'うしかじん しだしゃ かじまやとぅとぅむに
'ushikajiN shidasha kajimaya tu tumuni
○そよ風も涼しい 風車とともに
語句・うしかじ「そよ風、微風、心地よい風」。
6、押し連りて互に遊ぶ嬉しゃ
'うしちりてぃ たげに'あしぶ'うりしゃ
'ushichiriti tageni 'ashibu 'urisha
○連れ立って一緒に遊ぶのは嬉しい
語句・うしちりてぃ <うしちりゆん 。「連れる。連れだつ」【沖辞】。
はなぬかじまやー
hana nu kajimayaa
○花の風車
語句・かじまやー 風車。 風(かじkaji)に舞うもの(もーゆんmoojuN→mooyaa)、つまり「かじもーやー」kajimooyaaが変化して「かじまやー」kajimayaaになったという説がある。
1、花の風車や(すり)風連りて廻る
はなぬかじまやー(すり)かじちりてぃみぐる
hana nu kajimayaa ya (suri)kaji chiriti miguru
○花の風車は 風を連れてまわる
語句・ちりてぃ 連れて。同伴して。首里語では「つぃりてぃthiriti」。<ちりゆん chiriyuN。・みぐる 回る。<みぐゆん miguyuN。「U+2460めぐる。回る。回転する・周囲を回る・角を曲がる・方々を回るなど。U+2461立ち寄る。ちょっと寄る」【沖辞】
(はやし)チントゥンテントゥン マンチンタン ウネタリスヌメー ウミカキレー
ちんとぅんてんとぅんまんちんたん 'うねたりすぬめー'うみかきれー
chiNtUN teNtuN maNchiNtaN 'une tari su nu mee 'umikakiree
○チントゥンテントゥン(三線の擬音)マンチンタン(不明)おや、もし、だんな様 ご覧くださいな
語句・まんちんたん おそらく取り分けて意味のない語呂合わせだろう。・うねたり <うね 「ほら。それ。指示する場合に発する」【沖辞】。+たり。「もし。taiと同様にtaiよりさらに目上に女が用いる敬語。」【沖辞】。
(以下ハヤシ略)
2、我んや友連れて なまどぅ廻る
わんやどぅしちりてぃなまどぅみぐる
waN ya dushi chiriti nama du miguru
○私は友達を連れていま廻る
3、風車や取れば風連りて廻る
かじまやーやとぅりばかじちりてぃみぐる
kajimayaa ya turiba kaji chiriti miguru
○風車は取れば風を連れて回る
4、友とめて連りて遊びぶしゃぬ
どぅしとぅめてぃちりてぃ'あしびぶしゃん
dushi tumeti chiriti 'ashibi bushaN
○友だち探して 一緒に遊びたい
語句・とぅめてぃ <とぅめーゆん。「求める。捜し求める。」【沖辞】。
5、押し風も涼しゃ 風車と共に
'うしかじん しだしゃ かじまやとぅとぅむに
'ushikajiN shidasha kajimaya tu tumuni
○そよ風も涼しい 風車とともに
語句・うしかじ「そよ風、微風、心地よい風」。
6、押し連りて互に遊ぶ嬉しゃ
'うしちりてぃ たげに'あしぶ'うりしゃ
'ushichiriti tageni 'ashibu 'urisha
○連れ立って一緒に遊ぶのは嬉しい
語句・うしちりてぃ <うしちりゆん 。「連れる。連れだつ」【沖辞】。
奇数番が上句(かみく)偶数番が下句(しむく)となる構成。
歌詞もいろいろあるのだが、仲宗根幸市氏の「島うた紀行」ではまた別の歌詞で、一貫性のあまりない歌詞であった。この歌詞は流れがある。
エイサーの地謡によく使われる曲。
歌詞もいろいろあるのだが、仲宗根幸市氏の「島うた紀行」ではまた別の歌詞で、一貫性のあまりない歌詞であった。この歌詞は流れがある。
エイサーの地謡によく使われる曲。
Posted by たる一 at 00:35│Comments(4)
│は行
この記事へのコメント
こんにちは。
昨日図書館で宮古の方言辞典を見ていました。なにやら『ば』の項目があったので眺めていたら、『ば』には理由と解される訳がのってました。しかしあくまでこれは宮古方言での話であり、首里方言ではないのですが。
(ちなみにその辞典、値段が、88000円でした。しかも借りられない)
『ぎゃ』も調べましたが、(しつこいな)例文が一つしかなくて泣けて来ました。編者もかまってられなかったのでしょう。この分野で論文書けばいいかもしれないです。
誰も多分、注目してないから(泣)
昨日図書館で宮古の方言辞典を見ていました。なにやら『ば』の項目があったので眺めていたら、『ば』には理由と解される訳がのってました。しかしあくまでこれは宮古方言での話であり、首里方言ではないのですが。
(ちなみにその辞典、値段が、88000円でした。しかも借りられない)
『ぎゃ』も調べましたが、(しつこいな)例文が一つしかなくて泣けて来ました。編者もかまってられなかったのでしょう。この分野で論文書けばいいかもしれないです。
誰も多分、注目してないから(泣)
Posted by あとぅを at 2006年01月09日 10:41
よく出てくる言葉、助詞、名詞などは、意味が分からないとどうしてもひっかります。
気になるのが当然だと思いますよ。あとぅをさん。
「ば」は宮古も八重山も本島も同じなんでしょうね。たぶん。
宮古や八重山の方言、さらには本島にもあるさまざまな「島言葉(しまくぅとぅば)」にも興味があるのですが、まだ力不足で手がでません。
ぜひ論文というか、解説を書いてくださいね。
楽しみにしています。
気になるのが当然だと思いますよ。あとぅをさん。
「ば」は宮古も八重山も本島も同じなんでしょうね。たぶん。
宮古や八重山の方言、さらには本島にもあるさまざまな「島言葉(しまくぅとぅば)」にも興味があるのですが、まだ力不足で手がでません。
ぜひ論文というか、解説を書いてくださいね。
楽しみにしています。
Posted by たるー at 2006年01月09日 12:52
タネモリさんから電話があり、琉歌大成(清水彰)で調べたが「取りばturiba」は「手にとれば」と訳してある、と連絡がありました。
風車と取れば、と訳すほうがよいのでは、というご意見を頂きました。
もうすこし慎重に調べてみたいものです。
それから「押す風」は「そよ風」だと「沖縄古語辞典」にあるとのこと。「首里節」だそうです。
これも調べてみます。
風車と取れば、と訳すほうがよいのでは、というご意見を頂きました。
もうすこし慎重に調べてみたいものです。
それから「押す風」は「そよ風」だと「沖縄古語辞典」にあるとのこと。「首里節」だそうです。
これも調べてみます。
Posted by せきひろし(たるー) at 2006年02月05日 20:39
長い間ほっていたのですが、訂正、加筆しました。
Posted by たるー(せきひろし) at 2009年10月19日 11:50
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