2005年11月14日
鶴亀節
メルヘンな祝い歌である。
歌には生活感あふれる土の香りがするようなものから夢のような非現実的なものまである。しかしどのような夢のような歌であっても、裏返しであっても、現実を映し出すものだ。
さすが沖縄は「歌の島」「守礼の島」といわれるように、かしこまった祝いの歌もバラエティーに富み、現代にもしっかり息づいている。
この「鶴亀節」だって一見ならぬ一聞するとなんて古風な!と思わせる。
だが先日、沖縄の人気グループ「いつみグループ」は広島でのコンサートの歌いだしにこの曲を使った。お客さまはそれほど民謡に詳しいとは思えないがいいムード、さあ~いまから沖縄らしい歌を聞いてくださいねっというメッセージが伝わった。こういうのを沖縄のセンスというのだろうか。
歌には生活感あふれる土の香りがするようなものから夢のような非現実的なものまである。しかしどのような夢のような歌であっても、裏返しであっても、現実を映し出すものだ。
さすが沖縄は「歌の島」「守礼の島」といわれるように、かしこまった祝いの歌もバラエティーに富み、現代にもしっかり息づいている。
この「鶴亀節」だって一見ならぬ一聞するとなんて古風な!と思わせる。
だが先日、沖縄の人気グループ「いつみグループ」は広島でのコンサートの歌いだしにこの曲を使った。お客さまはそれほど民謡に詳しいとは思えないがいいムード、さあ~いまから沖縄らしい歌を聞いてくださいねっというメッセージが伝わった。こういうのを沖縄のセンスというのだろうか。
鶴亀節
cirukamibusi
ちるかみぶし
一、千年経る松の緑葉の下に 亀が歌すれば鶴や舞方
citusi hwiru maacinu miduribaanu sica(ta)ni kaamii ga 'ut asiriba ciruya meekata
ちとぅしふぃる まーちぬみどぅりばぬ しちゃ(た)に かーみーが 'うたし りば ちるやめーかた
○千年経る松の若葉の下に 亀が歌をすれば 鶴は舞方
(チルカメヌマイアシブ)
cirukaamiinu mai 'asibu
ちるかーみーぬ まい'あしぶ
○鶴亀が 舞遊ぶ
二、若松の緑 床の前に飾て 枝見れば銀 梢や黄金
wakamacinu miduri tukunumee ni kazati yieda miriba
naNza siNya kugani
わかまちぬ みどぅり とぅくぬめーに かじゃてぃ いぃえだ みりば なん じゃ しんや くがに
○若松の新芽(を)床の前(間)に飾って 枝を見れば銀(色)梢は金(色)
解説
(語句)参考;沖縄語辞典、楽しい沖縄語
・hwiyuNふぃゆん 経る
・maaciまーち 松
・kaamiiかーみー 亀
(ちなみに「甕」は「かーみkaami」)
・miduriみどぅり 色としての緑ではなく「若葉」「新芽」
・tukuとぅく 床の間
( 「床の前」とは「床の間」の意味か 床の間にある仏壇の前という意味か)
・yidaいぃだ 枝
(発音がすこし難しい。
グロッタルストップのない「i」は表示も難しい。
ひらがなでは「ゐ」となるが、現代大和人にはすこし難しく感じる。
本によっては「yi」を普通に「い」と表示してある。
私は「いぃ」と試しに表示してみた)
・siNしん 梢(こずえ) 沖縄語辞典には「草木の幹の最先端。 木の芽の芯。ま たはその先端」とある。
枝の灰色を銀色とし 新芽の出た先を金色と表現してめでたいムードをかもし だしている。
(意味)
○千年経る松の若葉の下に 亀が歌をすれば 鶴は舞方
囃子(鶴亀が 舞遊ぶ )
○若松の新芽(を)床の前(間)に飾って 枝を見れば銀(色)梢は金(色)
囃子
八重山民謡の鶴亀節は
一、川平村上なか 弥勒世ばたぼられ
シィルカミヌ マイアスィブ
二、昔世ばたぼられ 神の世ばたぼられ
三、川平主ぬおぅりから ゆぬ村やあらんだら
(「島うた紀行」より)
川平湾は石垣島でもとても海の美しいところである。
私も一度だけ訪れたが海の色は忘れられない。
その川平村を讃える唄であり、弥勒世を願う唄でもある。
こちらが元唄で、本島のが後に作られたものだろう。
そのことを知って歌うことは大切だ。
cirukamibusi
ちるかみぶし
一、千年経る松の緑葉の下に 亀が歌すれば鶴や舞方
citusi hwiru maacinu miduribaanu sica(ta)ni kaamii ga 'ut asiriba ciruya meekata
ちとぅしふぃる まーちぬみどぅりばぬ しちゃ(た)に かーみーが 'うたし りば ちるやめーかた
○千年経る松の若葉の下に 亀が歌をすれば 鶴は舞方
(チルカメヌマイアシブ)
cirukaamiinu mai 'asibu
ちるかーみーぬ まい'あしぶ
○鶴亀が 舞遊ぶ
二、若松の緑 床の前に飾て 枝見れば銀 梢や黄金
wakamacinu miduri tukunumee ni kazati yieda miriba
naNza siNya kugani
わかまちぬ みどぅり とぅくぬめーに かじゃてぃ いぃえだ みりば なん じゃ しんや くがに
○若松の新芽(を)床の前(間)に飾って 枝を見れば銀(色)梢は金(色)
解説
(語句)参考;沖縄語辞典、楽しい沖縄語
・hwiyuNふぃゆん 経る
・maaciまーち 松
・kaamiiかーみー 亀
(ちなみに「甕」は「かーみkaami」)
・miduriみどぅり 色としての緑ではなく「若葉」「新芽」
・tukuとぅく 床の間
( 「床の前」とは「床の間」の意味か 床の間にある仏壇の前という意味か)
・yidaいぃだ 枝
(発音がすこし難しい。
グロッタルストップのない「i」は表示も難しい。
ひらがなでは「ゐ」となるが、現代大和人にはすこし難しく感じる。
本によっては「yi」を普通に「い」と表示してある。
私は「いぃ」と試しに表示してみた)
・siNしん 梢(こずえ) 沖縄語辞典には「草木の幹の最先端。 木の芽の芯。ま たはその先端」とある。
枝の灰色を銀色とし 新芽の出た先を金色と表現してめでたいムードをかもし だしている。
(意味)
○千年経る松の若葉の下に 亀が歌をすれば 鶴は舞方
囃子(鶴亀が 舞遊ぶ )
○若松の新芽(を)床の前(間)に飾って 枝を見れば銀(色)梢は金(色)
囃子
八重山民謡の鶴亀節は
一、川平村上なか 弥勒世ばたぼられ
シィルカミヌ マイアスィブ
二、昔世ばたぼられ 神の世ばたぼられ
三、川平主ぬおぅりから ゆぬ村やあらんだら
(「島うた紀行」より)
川平湾は石垣島でもとても海の美しいところである。
私も一度だけ訪れたが海の色は忘れられない。
その川平村を讃える唄であり、弥勒世を願う唄でもある。
こちらが元唄で、本島のが後に作られたものだろう。
そのことを知って歌うことは大切だ。
Posted by たる一 at 06:27│Comments(1)
│た行
この記事へのコメント
訂正します。
鶴甕←!となっていました。
いくらエイサーをやっているからと、甕小(kaami gwaaかーみぐゎ)と間違えるのはヒドイ。
と、自分で突っ込んでおきます。
鶴甕←!となっていました。
いくらエイサーをやっているからと、甕小(kaami gwaaかーみぐゎ)と間違えるのはヒドイ。
と、自分で突っ込んでおきます。
Posted by たるー at 2005年11月14日 18:41
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。