2006年03月02日
サウエン節 (ピーラルラー)
サウエン節
さうえんぶし
saueN bushi
◯(歌の囃子から付いた名前)
又は
ピーラルラー
ぴーらるらー
piiraruraa
◯(宮廷音楽の路次楽でつかわれるガクブラ《中国の楽器、いわゆるチャルメラ》の擬音から)
一、くまぬ殿内ぬハンシーメーや御肝美らさぬかながなとぅ
くまぬとぅんちぬはんしーめーや'うぢむじゅらさぬ かながなとぅ
kuma nu tuNchi nu haNshiimee ya 'ujimu jurasanu kanaganaa tu
○このお屋敷のおばあさまは御心が美しいので愛想良く
語句・くま ここ。・とぅんち お屋敷。・はんしーめー おばあさま。士族のおばあさんを特にこう呼ぶ。(参考)琉球王朝時代の士族(大名・でーみょーと言われた按司、侍・さむれーと言われた家臣)と平民(百姓・ひゃくしょー)とでは親族の呼び名が違っている。以下括弧内は士族・平民の順、おじいさん(士族たんめー・平民うしゅめー)おばあさん(※んめー・はーめー)※那覇では「はんしー」。おとうさん(たーりー・しゅー)おかあさん(あやー・あんまー)にいさん(やっちー・あふぃー)ねえさん(んみー・あんぐゎー)。・うぢむ お心。う。御。+ちむ。心。連濁で「ぢ」。・かながなとぅ 「愛想良く。仲よく。また、かわいがって。」【沖縄語辞典】。
(サウエン サウエン サーサウエン ササ ピーラルラー ラーラルラーラ 二合ドゥヒャー二合 一升二合酒二合)
さうえん さうえん さーさうえん ささ ぴーらるーらー らーらるらーらー にごーどぅひゃー にんごー いっすにんごーさきにんごー
saueN saueN saa saueN sasa piiraruuraa raa raaraaruraaraa nigoo du hyaa niNgoo issu niNgoo saki niNgoo
○サウエン サウエンサーサウエン(不明)ピーラルラー(管楽器の音)二合こそおい!二合一升二合酒二合
(囃子は以下省略)
二、一合がうたびみせら 二合がうたびみせらさだみぐりしゃ
いちごーが うたびみせーら にんごーが うたびみせーら さだみぐりしゃ
'ichigoo ga 'utabimiseera niNgoo ga 'utabimiseera sadamigurisha
○一合を下さいますかしら 二合を下さいますかしら 定めにくいことよ
語句・が 「文の疑わしい部分に付く。あとを推量の形(aで終わる)で結ぶ」【沖辞】。ここでは「一合を?くださいますか。二合を?」と「一合」か「二合」かがわからないから。・うたびみせーら くださいますか? <うたびみせーん 「呉れる」の敬語。頂く。その疑問文。・さだみぐりしゃ 定めにくい。予想がつかない。<ぐりさん。し難い。
三、一合や片荷重さぬ 二合やうたびみせーら かみてぃみぐやびら
いちごーや かたにー んぶさぬ にんごーや うたびみせーら かみてぃみぐやびら
'ichigoo ya katanii 'Nbusanu niNgoo ya 'utabimisooree kamiti miguyabira
○一合は片荷に重いので二合を下さいますか?頂いて巡りましょう
語句・んぶさぬ 重いので<んぶさん(形) 。形容詞の末尾が「ぬ」になると「・・なので」・かみてぃ頭の上に乗せて。 担いで。頂いて。ここでは「頂いて」。・・みぐやびら 巡りましょう。<みぐゆん。 巡る に丁寧語「あびーん」。
四、くま居て飲まんでさびれ 暑さぬ 飲まりやびらん かみてぃみぐやびら
くま うてぃぬまんでぃさびれ あちさぬ ぬまりやびらんかみてぃみぐやびら
○ここで呑もうと言ってください 暑くて飲まれません 頂いて巡りましょう
語句・ぬまんでぃ 呑もうと。<ぬま。呑もう。+んでぃ。と。
嘉手苅林昌さんの歌では、前の「前田節」と、この「サウエン節」(ピーラルラー)、そして「稲しり節」の3曲がセットで歌われる。
どれも、米と酒にまつわる内容である。
昔は豊作祈願の祈りや祭りと酒が深く結びついていたことをうかがわせる。
さらに、これらはエイサーでも歌われる曲で、このピーラルラーの酒を集める様子は、青年会が家々を廻りお盆の供養をすると同時に酒の提供を求めていた話とつながる。
もともとそういう歌詞があったのか、それとも酒を集める話を後から加えたのはは分からない。
現在では、勝連方面のエイサーでは酒カタミヤー(さきかたみやー)という京太郎による演舞で、酒を集める甕小(カーミグワー)を振る仕草が残っている。
さうえんぶし
saueN bushi
◯(歌の囃子から付いた名前)
又は
ピーラルラー
ぴーらるらー
piiraruraa
◯(宮廷音楽の路次楽でつかわれるガクブラ《中国の楽器、いわゆるチャルメラ》の擬音から)
一、くまぬ殿内ぬハンシーメーや御肝美らさぬかながなとぅ
くまぬとぅんちぬはんしーめーや'うぢむじゅらさぬ かながなとぅ
kuma nu tuNchi nu haNshiimee ya 'ujimu jurasanu kanaganaa tu
○このお屋敷のおばあさまは御心が美しいので愛想良く
語句・くま ここ。・とぅんち お屋敷。・はんしーめー おばあさま。士族のおばあさんを特にこう呼ぶ。(参考)琉球王朝時代の士族(大名・でーみょーと言われた按司、侍・さむれーと言われた家臣)と平民(百姓・ひゃくしょー)とでは親族の呼び名が違っている。以下括弧内は士族・平民の順、おじいさん(士族たんめー・平民うしゅめー)おばあさん(※んめー・はーめー)※那覇では「はんしー」。おとうさん(たーりー・しゅー)おかあさん(あやー・あんまー)にいさん(やっちー・あふぃー)ねえさん(んみー・あんぐゎー)。・うぢむ お心。う。御。+ちむ。心。連濁で「ぢ」。・かながなとぅ 「愛想良く。仲よく。また、かわいがって。」【沖縄語辞典】。
(サウエン サウエン サーサウエン ササ ピーラルラー ラーラルラーラ 二合ドゥヒャー二合 一升二合酒二合)
さうえん さうえん さーさうえん ささ ぴーらるーらー らーらるらーらー にごーどぅひゃー にんごー いっすにんごーさきにんごー
saueN saueN saa saueN sasa piiraruuraa raa raaraaruraaraa nigoo du hyaa niNgoo issu niNgoo saki niNgoo
○サウエン サウエンサーサウエン(不明)ピーラルラー(管楽器の音)二合こそおい!二合一升二合酒二合
(囃子は以下省略)
二、一合がうたびみせら 二合がうたびみせらさだみぐりしゃ
いちごーが うたびみせーら にんごーが うたびみせーら さだみぐりしゃ
'ichigoo ga 'utabimiseera niNgoo ga 'utabimiseera sadamigurisha
○一合を下さいますかしら 二合を下さいますかしら 定めにくいことよ
語句・が 「文の疑わしい部分に付く。あとを推量の形(aで終わる)で結ぶ」【沖辞】。ここでは「一合を?くださいますか。二合を?」と「一合」か「二合」かがわからないから。・うたびみせーら くださいますか? <うたびみせーん 「呉れる」の敬語。頂く。その疑問文。・さだみぐりしゃ 定めにくい。予想がつかない。<ぐりさん。し難い。
三、一合や片荷重さぬ 二合やうたびみせーら かみてぃみぐやびら
いちごーや かたにー んぶさぬ にんごーや うたびみせーら かみてぃみぐやびら
'ichigoo ya katanii 'Nbusanu niNgoo ya 'utabimisooree kamiti miguyabira
○一合は片荷に重いので二合を下さいますか?頂いて巡りましょう
語句・んぶさぬ 重いので<んぶさん(形) 。形容詞の末尾が「ぬ」になると「・・なので」・かみてぃ頭の上に乗せて。 担いで。頂いて。ここでは「頂いて」。・・みぐやびら 巡りましょう。<みぐゆん。 巡る に丁寧語「あびーん」。
四、くま居て飲まんでさびれ 暑さぬ 飲まりやびらん かみてぃみぐやびら
くま うてぃぬまんでぃさびれ あちさぬ ぬまりやびらんかみてぃみぐやびら
○ここで呑もうと言ってください 暑くて飲まれません 頂いて巡りましょう
語句・ぬまんでぃ 呑もうと。<ぬま。呑もう。+んでぃ。と。
嘉手苅林昌さんの歌では、前の「前田節」と、この「サウエン節」(ピーラルラー)、そして「稲しり節」の3曲がセットで歌われる。
どれも、米と酒にまつわる内容である。
昔は豊作祈願の祈りや祭りと酒が深く結びついていたことをうかがわせる。
さらに、これらはエイサーでも歌われる曲で、このピーラルラーの酒を集める様子は、青年会が家々を廻りお盆の供養をすると同時に酒の提供を求めていた話とつながる。
もともとそういう歌詞があったのか、それとも酒を集める話を後から加えたのはは分からない。
現在では、勝連方面のエイサーでは酒カタミヤー(さきかたみやー)という京太郎による演舞で、酒を集める甕小(カーミグワー)を振る仕草が残っている。
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