2012年12月10日

白瀬走川節

白瀬走川節
しらしはいかわぶし (しらしはいかーぶし)
shirashihaikawa bushi (shirashihaikaa bushi)
白瀬走川の唄
語句・しらしはいかわ 久米島で最大の河川「白瀬川」。「走川」とは「流れの早い川」という意味。「しらしはいかー」ともいう。


一、白瀬(よ)走川に(はい)流り(よ)ゆる桜(ひやるがひ)
しらし(よ)はいかわに(はい)ながり(よ)ゆるさくら(ひやるがひ)
shirashi (yo) haikawa ni (hai) nagar i(yo) yuru sakura (hiyaruga hi)
白瀬走川にながれている桜の花

二、しくてぃ(よ)思里に(はい)貫ちゃい(よ)はきら(ひやるがひ)
shikuti (yo) 'umisatu ni (hai) nuchai (yo) hakira (hiyaruga)
すくって愛しいあの方へ 花に糸を通したりして首にかけてあげたい
語句・しくてぃ すくって。<すくゆん。すくう。・ぬちゃい糸で通したりして。 <ぬちゅん。「ぬく。貫く。糸に通す。」【沖縄語辞典】。 ・はきら 首にかけたい。<はきゆん。「佩く。首にかける」【沖縄語辞典】。「佩(は)く」とは「太刀を(腰に)佩く」というように、「身に着ける」という意味。

久米島民謡が続く。

古典曲でもある「白瀬走川節」。
白瀬走川は久米島の南西部に走る河川。
近くに兼城港がある。

地図、歌碑などは久米島町のHP参照。
http://www.town.kumejima.okinawa.jp/sightsee/culturalspot/pdf/a4_03.pdf


「はいかわ」または「はいかー」とは「流れの速い川」の意味。

昔はこの川の両岸にあったといわれる山桜の花びらが川面に落ちて流れる様子をみて、その花びらを糸で貫いて貫花(ぬちばな)、今で言うレイであるが、それを彼氏にかけてあげたいという女性の想いが唄に。

古典女踊りの「本貫花」(むとぅぬちばな)では「金武節」とともに歌われる。

また、「貫花」では「南嶽節」(なんだきぶし)のチラシ(一緒に歌われる別の曲)の「武富節」(だきどぅんぶし)にこの歌詞がつかわれている。

この曲は古典曲になる前から女性が神事で歌っていたものといわれている。

たまたま見つけたNHK沖縄放送局のデータベースに、久米島のものではないが沖縄本島、南城市の奥武島での臼太鼓で女性たちが歌っているものが記録されている。
http://www.nhk.or.jp/churauta/database/data/292.html
ご参考までに。


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Posted by たる一 at 22:09│Comments(0)さ行
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