2008年10月05日

地翔どーい

地翔どーい
じーとぅびどーい
jiitubi dooi
地面(を)飛べよ!
語句・じー 地。地面。 ・とぅび 飛べ。<とぅぶん。 飛ぶ。 の命令形。鳥などが低く飛ぶ様を「じーとぅび」と言うらしい。那覇出身のNさんに教えていただいた。辞書にはなかった。・どーい ・・だぞ。・・だよ。 


作詞 名嘉睦稔
作曲 照屋林賢


一、地翔どーい 臣下ぬちゃあ 極躍どーい友達ぬちゃあ 右にゆったり 左にくわったい 翔ばりぬうっさあ 飛だる飛だる飛だるたみし
じーとぅびどーい しんかぬちゃー ぐまはにどーい どぅしぬちゃー にじりにゆったい ふぃじゃいにくゎったい とぅばりぬ'うっさー とぅだる とぅだる とぅだるたみし
jiitubi dooi shiNka nu chaa gumatubi dooi dushi nu chaa nijiri ni yuttai hwijai ni kwattai tubarinu 'ussaa tudaru tudaru tudaru tamishi
低くく飛べよ!仲間のみなさん ちょっと跳べよ!友人のみなさん 右に左にゆっくり揺れて飛べることはなんと嬉しいことよ!飛んだ 飛んだ 飛んだ限り
語句・ぐま ちょっと。・にじりにゆったい ふぃじゃいにくゎったい 「ゆったいくわったい」は「桶、池、容器などの中で液体が揺れ動いて音を発する様。たぷたぷ」(沖)。「にじり」は右。「ふぃじゃい」は左、だから左右に揺れる様子であろう。・とぅだる飛んだ…。<とぅぶん。飛ぶ。連体形。・たみし 試すこと。前例。限り。ここでは「限り」を採用。



二、地翔どーい 臣下ぬちゃあ 極躍どーい友達ぬちゃあ 想いたきちきてぃ 情きいまぐち 想いたるうっさあ 愛さ愛さ愛さるみたし
じーとぅびどーい しんかぬちゃー ぐまはにどーい どぅしぬちゃー みんぶーきらってぃ 'あどぅんちじゃらち やまちゃる'うっさー やだる やだる やだるたみし
jiitubi dooi shiNka nu chaa gumatubi dooi dushi nu chaa 'umui takichikiti nasaki 'igumachi 'umutaru 'ussaa kanasa kanasa kanasaru tamishi
低くく飛べよ!仲間のみなさん ちょっと跳べよ!友人のみなさん 思い煮詰まって 情けを用意して 思えることは嬉しいことよ!愛そう 愛そう 愛す限り
語句・たきちきてぃ 苦しんで。<たきちきゆん。「(苦痛・病気などが)最悪の状態になる」(沖)。・いぐまち 意気込ませて。<いぐましゅん。「意気込んで企てる。用意する」(沖)。



三、地翔どーい 臣下ぬちゃあ 極躍どーい友達ぬちゃあ みんぶきらってぃ 踵ちじゃらち 傷ちゃるうっさあ 痛だる 痛だる 痛だるたみし
じーとぅびどーい しんかぬちゃー ぐまはにどーい どぅしぬちゃー みんぶきらってぃ 'あどぅんちらじゃち やまちゃる'うっさー やだる やだる やだる たみし
jiitubi dooi shiNka nu chaa gumatubi dooi dushi nu chaa miNbu kiratti 'aduN chijarachi yamacharu 'ussaa yadaru yadaru yadaru 'ussaa 
低くく飛べよ!仲間のみなさん ちょっと跳べよ!友人のみなさん 顔を蹴られ かかとを切られ 傷つけられても なんと嬉しいことよ!痛んだ 痛んだ 痛んだ限り
語句・みんぶ 不明。 辞書には「みんぶく」なら「面目」とある。 「顔を」とする。・きらってぃ けられて。<きゆん。蹴る。 ・あどぅん かかと。・ちじらち 切られて。<ちじゃぬん 刻む。切る。 ・やまちゃる 傷つけ。 <やましゅん。 痛める。 



地翔どーい 臣下ぬちゃあ 極躍どーい友達ぬちゃあ ありん取いぶさぬ くりん成しぶさぬ 成いる 成いるうっさあ 成たる 成たる 成たるたみし
じーとぅびどーい しんかぬちゃー ぐまはにどーい どぅしぬちゃー 'ありんとぅいぶさぬ くりんなしぶさぬ ないる ないる ないる’うっさー なたる なたる なたるたみし
jiitubi dooi shiNka nu chaa gumatubi dooi dushi nu chaa 'ariN tuibusanu kuriN nashibusanu nairu nairu nairu 'ussaa nataru nataru nataru tamishi
低くく飛べよ!仲間のみなさん ちょっと跳べよ!友人のみなさん あれも取りたい これも成したい できる できることの嬉しさよ! なろう なろう なれるかぎり



地翔どーい 臣下ぬちゃあ 極躍どーい友達ぬちゃあ 今日からぬ明日 明日からぬ明後日 歩っちゃるうっさあ
じーとぅびどーい しんかぬちゃー ぐまはにどーい どぅしぬちゃー ちゅうからぬ'あさてぃ 'あちゃからぬ'あさてぃ 'あっちゃる'うっさー
jiitubi dooi shiNka nu chaa gumatubi dooi dushi nu chaa chuu naranu 'achaa 'achaa karanu 'asati 'accharu 'ussaa 
低くく飛べよ!仲間のみなさん ちょっと跳べよ!友人のみなさん 今日からの明日 明日からのあさって(三日後) 歩くことの嬉しさよ。
語句・あちゃからぬあさてぃ 三日後。


作詞は名嘉睦稔氏。
作曲は照屋林賢氏による新唄(にーうた)。

琉球國祭太鼓の曲につかわれている。
広島でもエイサー仲間の団体がこれをつかっている。

辞書にはない「じーとぅび」の意味を知り合いのNさんに尋ねたら
「鳥が低空を飛ぶ様子をいう。」と教えてくれた。
「ぐまとぅび」と対句になっているようだ。

CDの歌詞には訳がついているがかなり意訳されている。

睦稔氏は画家でありながら詩人でもある。
今回のような直訳ではその詩的なニュアンスは表現できないかもしれない。

一番では、仲間と飛ぶ、跳ぶ、その喜び。
二番では、人を愛する喜び。
三番では、傷ついても痛みを感じる喜び。
四番では、あれもしたいと思うことの喜び。
五番では、前に歩いていける未来への希望。

林賢氏のこれにつけた曲調がおもしろい。



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Posted by たる一 at 07:57│Comments(2)さ行
この記事へのコメント
もう一度ありがとうございました!

難しいウチナーグチですね!
おもしろい曲詞です。
Posted by カルロス at 2008年10月09日 14:53
カルロスさん

お役に立ててたら嬉しいです。

頑張ってくださいね。
Posted by たるー(せきひろし) at 2008年10月10日 09:15
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