2006年07月21日
油断しるな
油断しるな
ゆだん しるな
yudaN shiruna
語句・ゆだんしるな油断するな。「しるな」はヤマトグチ「するな」を元にしたウチナーグチ的表現ではないだろうか。「する」の意味である「しゅん」「すん」の否定形は「しゅな」「すな」となる。
作詞 比嘉盛雄
作曲 登川誠仁
一、年や馬の走い なす事や多さ 明日のあんと思て油断するな
とぅしや'んまぬはい なすくとぅや'うふさ 'あちゃーぬ'あんとぅむてぃゆだんしるな
tushi ya 'Nma nu hai nasukutu ya 'uhusa 'achaa nu 'aN tumuti yudaN shiruna
◯年は馬が走るように早く過ぎ去る、することは多いことよ!明日があると思って油断するな
語句・んまぬはい 馬の走り。早いことのたとえ。「んま」の発音は注意したい。・うふさ<うふさん。多い。その活用で、「 多いことよ! 」。形容詞が「さ」で終わる時は「とても・・だよ」と感嘆の意味を含む。・あちゃー 明日。・あん ある。・とぅむてぃ と思って。
サー心合わちょてうみはまら 働かな
さーくくる'あわちょーてぃ'うみはまら はたらかな
sa kukuru 'awachooti 'umihamara hatarakana
◯さー 心を合わせて励みたいな 働きたいよ
(繰り返し・以下省略)
語句・くくる心。・あわちょーてぃ 合わせて。ウチナーグチで「合わせる」は「あーしゅん」、「いちゃーしゅん」、「うちゃーしゅん」などがあるが「あわちょーてぃ」はヤマトグチを意識した造語だと思われる。・うみはまら <うみはまゆん。励む。の志向形で「・・したい」の形。・はたらかなー はたらきたい。<はたらちゅん。+な「動詞の未然形に付いて希望の意を添える」【沖縄語辞典(国立国語研究所編)】(以下【沖辞】と略す)「うみはまら」と同じで、「はたらか」で未然形、それに「な」が付いて「働きたいよ」。本土では「働かないといけない」みたいな受け止めをしがちだがそれは間違い。
二、春夏の節や巡て繰い返し 戻て来ぬものや人の若さ
はるなちぬしちや みぐてぃくいかいし むどぅてぃくんむぬや ふぃとぅぬわかさ
harunachi nu shichi ya miguti kuikaishi mudutikuN munu ya hwitu nu wakasa
◯春夏の季節は巡り繰り返す 戻ってこないものは人の若さ
語句・しち 季節。・や は。・くん 来ない。<ちゅーん。来る。の否定形。
三、男んでいゆみ 女んでいゆみ 銭金ど力今の世間や
うぃきが'んでぃ'いゆみ うぃなぐ'んでぃ'いゆみ じんかにどぅちからなまぬしけーや
wikiga 'Ndi 'iyumi winagu 'Ndi 'iyumi jiNkani du chikara nama nu shikee ya
◯男というか 女というか (誰にとっても)銭金こそ力だ今の世界は
語句・うぃきが 男。・んでぃ と。・いゆみ いうか。<ゆん。言う。+み。か?。・じんかに 銭金。・しけー 世界。「世間」は「しきん」。「しけー」の方が広い範囲のイメージ。
四、汗流ち互に働ちゅるうちに日々の暮らしがた楽になゆさ
'あしながちたげにはたらちゅる'うちに ふぃびぬくらしがたらくになゆさ
'ashi nagachi tage ni hatarachuru 'uchi ni hwibi nu kurashigata raku ni najusa
◯汗流して働いているうちに日々の暮らし向きが楽になるよ
語句・あし 汗。・ながち <ながしゅん。流す。・たげに互いに。
五、心持ち次第に姿まで変わて年寄らんごとに笑て暮らし
くくるむちしでーにしがたまでぃかわてぃとぅしゆらんぐとぅにわらてぃくらし
kukuru muchi shidee ni shigatamadi kawati tushi yuraN gutu ni waratikurashi
◯心の持ち方次第で姿まで変わって 年を取らないように笑って暮らせ
語句・しでー 次第。・しがた 姿。・ぐとぅに ように。・くらし 名詞とも取れるが、「くらしゅん」(暮らす)の命令形にも取れる。
(コメント)
CD「登川誠仁&知名定男」2004年にも収録されて入る。
キレの良い本調子早弾き。六、七を効果的に使った作曲、さすが登川誠仁先生。
作詞は二番と四番が誠小先生の作詞である。交互に作詞されている。
あらためて意味を調べて五番の意味に少しはっとした。
「年寄らんぐとに」とは「年寄らないように」という訳になる。
まあ、年も気持ちから老いる、というから、気持ちが若ければ年も取らないということ。
そして笑って暮らす、と言うことが非常に難しいのである。その極意は、と誠小先生にお伺いしたかったが2013年にお亡くなりになられた。
この曲を弾いて歌うことで少しでも先生のお気持ちに近づけたら、と思う。
ゆだん しるな
yudaN shiruna
語句・ゆだんしるな油断するな。「しるな」はヤマトグチ「するな」を元にしたウチナーグチ的表現ではないだろうか。「する」の意味である「しゅん」「すん」の否定形は「しゅな」「すな」となる。
作詞 比嘉盛雄
作曲 登川誠仁
一、年や馬の走い なす事や多さ 明日のあんと思て油断するな
とぅしや'んまぬはい なすくとぅや'うふさ 'あちゃーぬ'あんとぅむてぃゆだんしるな
tushi ya 'Nma nu hai nasukutu ya 'uhusa 'achaa nu 'aN tumuti yudaN shiruna
◯年は馬が走るように早く過ぎ去る、することは多いことよ!明日があると思って油断するな
語句・んまぬはい 馬の走り。早いことのたとえ。「んま」の発音は注意したい。・うふさ<うふさん。多い。その活用で、「 多いことよ! 」。形容詞が「さ」で終わる時は「とても・・だよ」と感嘆の意味を含む。・あちゃー 明日。・あん ある。・とぅむてぃ と思って。
サー心合わちょてうみはまら 働かな
さーくくる'あわちょーてぃ'うみはまら はたらかな
sa kukuru 'awachooti 'umihamara hatarakana
◯さー 心を合わせて励みたいな 働きたいよ
(繰り返し・以下省略)
語句・くくる心。・あわちょーてぃ 合わせて。ウチナーグチで「合わせる」は「あーしゅん」、「いちゃーしゅん」、「うちゃーしゅん」などがあるが「あわちょーてぃ」はヤマトグチを意識した造語だと思われる。・うみはまら <うみはまゆん。励む。の志向形で「・・したい」の形。・はたらかなー はたらきたい。<はたらちゅん。+な「動詞の未然形に付いて希望の意を添える」【沖縄語辞典(国立国語研究所編)】(以下【沖辞】と略す)「うみはまら」と同じで、「はたらか」で未然形、それに「な」が付いて「働きたいよ」。本土では「働かないといけない」みたいな受け止めをしがちだがそれは間違い。
二、春夏の節や巡て繰い返し 戻て来ぬものや人の若さ
はるなちぬしちや みぐてぃくいかいし むどぅてぃくんむぬや ふぃとぅぬわかさ
harunachi nu shichi ya miguti kuikaishi mudutikuN munu ya hwitu nu wakasa
◯春夏の季節は巡り繰り返す 戻ってこないものは人の若さ
語句・しち 季節。・や は。・くん 来ない。<ちゅーん。来る。の否定形。
三、男んでいゆみ 女んでいゆみ 銭金ど力今の世間や
うぃきが'んでぃ'いゆみ うぃなぐ'んでぃ'いゆみ じんかにどぅちからなまぬしけーや
wikiga 'Ndi 'iyumi winagu 'Ndi 'iyumi jiNkani du chikara nama nu shikee ya
◯男というか 女というか (誰にとっても)銭金こそ力だ今の世界は
語句・うぃきが 男。・んでぃ と。・いゆみ いうか。<ゆん。言う。+み。か?。・じんかに 銭金。・しけー 世界。「世間」は「しきん」。「しけー」の方が広い範囲のイメージ。
四、汗流ち互に働ちゅるうちに日々の暮らしがた楽になゆさ
'あしながちたげにはたらちゅる'うちに ふぃびぬくらしがたらくになゆさ
'ashi nagachi tage ni hatarachuru 'uchi ni hwibi nu kurashigata raku ni najusa
◯汗流して働いているうちに日々の暮らし向きが楽になるよ
語句・あし 汗。・ながち <ながしゅん。流す。・たげに互いに。
五、心持ち次第に姿まで変わて年寄らんごとに笑て暮らし
くくるむちしでーにしがたまでぃかわてぃとぅしゆらんぐとぅにわらてぃくらし
kukuru muchi shidee ni shigatamadi kawati tushi yuraN gutu ni waratikurashi
◯心の持ち方次第で姿まで変わって 年を取らないように笑って暮らせ
語句・しでー 次第。・しがた 姿。・ぐとぅに ように。・くらし 名詞とも取れるが、「くらしゅん」(暮らす)の命令形にも取れる。
(コメント)
CD「登川誠仁&知名定男」2004年にも収録されて入る。
キレの良い本調子早弾き。六、七を効果的に使った作曲、さすが登川誠仁先生。
作詞は二番と四番が誠小先生の作詞である。交互に作詞されている。
あらためて意味を調べて五番の意味に少しはっとした。
「年寄らんぐとに」とは「年寄らないように」という訳になる。
まあ、年も気持ちから老いる、というから、気持ちが若ければ年も取らないということ。
そして笑って暮らす、と言うことが非常に難しいのである。その極意は、と誠小先生にお伺いしたかったが2013年にお亡くなりになられた。
この曲を弾いて歌うことで少しでも先生のお気持ちに近づけたら、と思う。
Posted by たる一 at 17:55│Comments(4)
│や行
この記事へのコメント
自由に我ん渡す 船はらちたぼり
若さあるうちに 急じ行かな 急じ行かな
(憧れの唄)
しばし国頭ぬ 奥に身ゆ忍でぃ
共に立ち上がる 時節待たな
(廃藩ぬサムレー)
私は、いかな、とか またな、は関西弁のように解していました。
つい先入観できいてしまって、意外な盲点に気がつきませんでした。
若さあるうちに 急じ行かな 急じ行かな
(憧れの唄)
しばし国頭ぬ 奥に身ゆ忍でぃ
共に立ち上がる 時節待たな
(廃藩ぬサムレー)
私は、いかな、とか またな、は関西弁のように解していました。
つい先入観できいてしまって、意外な盲点に気がつきませんでした。
Posted by gabaizu at 2006年07月21日 21:15
gabaizuさん
どこか共通の文法があるかもしれません。
先入観、つい訳をしていても「だろう」でやるとひっかかりますね。
さて、よく調べたら作詞は比嘉盛雄さんでした。
それですこし文章を書き換えました。
先入観は危険!です。
はは。
どこか共通の文法があるかもしれません。
先入観、つい訳をしていても「だろう」でやるとひっかかりますね。
さて、よく調べたら作詞は比嘉盛雄さんでした。
それですこし文章を書き換えました。
先入観は危険!です。
はは。
Posted by せきひろし(たるー) at 2006年07月22日 12:23
たるー兄さん、お久しぶりです。
う・・・油断しるな・・・これって難しくって・・・(~_~)
ところで、私がもってる工工四の2番と4番の歌詞に末尾にカッコ書きで(登川)って入ってるんです。
もしかして、2番と4番は誠小先生が詞を書いたのかな?って・・・。
あ、今度稽古の時に聞いてみます。それが早いですね。(^_^;)
う・・・油断しるな・・・これって難しくって・・・(~_~)
ところで、私がもってる工工四の2番と4番の歌詞に末尾にカッコ書きで(登川)って入ってるんです。
もしかして、2番と4番は誠小先生が詞を書いたのかな?って・・・。
あ、今度稽古の時に聞いてみます。それが早いですね。(^_^;)
Posted by まえこ at 2006年07月23日 23:41
まえこさん
お久しぶりです。
書いたもの私も持っていますよ。
2番4番はそうでしょうね。
ゆっくり弾いて、上 尺、老に指がいくように慣れてくださいな。
お久しぶりです。
書いたもの私も持っていますよ。
2番4番はそうでしょうね。
ゆっくり弾いて、上 尺、老に指がいくように慣れてくださいな。
Posted by せきひろし(たるー) at 2006年07月24日 18:42
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